オリのナカのヒメ
確かに、身内がいれば心強いな。
もしかしたら弱みが握れるかもしれないな。
梓「じゃあ、りんが知っていることを全て教えてくれ」
りんは俯きながら、静かに口を開いた。
り「俺が知ってることは全部話す。けど…」
そこで、りんは口を閉じた。
晴「けど?」
晴紀が早く言えと催促した。
そしてりんは、もう一度話し始めた。
り「苺は中学入学まで施設で育った。今も苺は離れに暮らしてるから…会えないし、探れない。琴乃と羽月も俺が出会ったときには既にあんな感じだったからな…。2人も施設育ちみたいだし…」
な…、なんで、3人揃って、施設育ちなんだよ…!?
響「ってことは、証拠を掴む方法がない、と…」
梓「…そうみたいだな」
結局俺たちは、下校時間になるまでずっと悩んでいた…。