オリのナカのヒメ
そこには過呼吸状態で横たわっている苺がいた。
苺は、家族の誰かに会ったり、家族の話をしたりすると、過呼吸で座ってもいられない状態になる。
りんの姿は毎日見ているから大丈夫だと思ってたけど…、近くに来られるとやっぱダメなのね。
まぁ私も羽月も親と会ったら、取り乱す可能性はあるのだけど。
私はいつものように、苺の口にビニール袋をあてた。
『落ち着きなさい、苺。近くに来たからといって、彼はあなたに何もしなかったでしょう?大丈夫よ』
そう囁くと、苺は少し落ち着いたようで、ふるえる口を開いた。
苺「…うん、そう…だね。…もう大丈夫、ありがとう」
羽「…じゃあ、さっそく本題に入りましょ」