オリのナカのヒメ
ついでに言うと、川口は私のことを良く思っていない。
というのもきっと、あの事を根に持っているからだろう。
たかが、一生徒のお遊びに本気になっちゃって。
馬鹿みたい。
と、思いながら歩実ちゃんの前まで行く。
そして、挨拶。
『学級委員長の三咲琴乃です。よろしくお願いします、宇野先生』
「こちらこそ。よろしくね?三咲さん」
そして一礼してから席に戻る。
川口は悔しそうな顔で私を睨みつけた。
どーせ、いきなり言われればまともな挨拶できないとでも思ったんでしょーけど。
…馬鹿馬鹿しい。
だいたい、令嬢なんだからそんくらいできないとおかしいっつーの。
川口はそんな風に思われてるのも知らず、未だに私を睨みつけている。
イラつく通り越して呆れちゃうわ。
苺「川口先生、どうかしたのですか?もうすぐ1限目の予鈴が鳴りますよ?」
川「…あぁ。じゃあ朝のSHRを終わる。では」
そして、川口と歩実ちゃんは教室を後にした。