涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜
グルグルとまるでコーヒーをかき混ぜる様に。
あたしの心を引っ掻き回す。
「…秋山くん、本当に女たらしだよ。
その発言」
だから、ふざけていうしかないじゃない。
笑ってごまかすしかないじゃない。
ほらまた…
鞠さんを好きと言ってよ
「…好きな奴、いるから。」
なのに、帰ってくる言葉は切なげに揺れていて訳がわからない。
二人は両思いだったはずでしょ?
どうして?なんで?
そんな気持ちに支配されても、声に出さないのは、なんとなく聞きたくない言葉が言われる気がして怖かったからで。
「…そっか。」
じゃあ次ね、と下手くそな話題転換をするしかない。