涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜
そして、その無理やりな話題変換に気づいているであろう秋山くんは、気付かないふりをしてくれた。
「…じゃあ、次は英語…って秋山くん顔色悪くない!?」
英語の教科書を出しながら、顔を上げると、青くなった秋山くんの顔。
…もしかして、と思い、
「…英語、嫌いなの?」
と、聞くと、肩をびくりと揺らした。
あぁ、なるほど。
苦手、な訳だ。
「嫌い、だ…意味わかんねえもん」
「まあ…他国語、だしね…」
ぺたりと机にうつ伏せになる秋山くんは、本当に嫌そうな顔をしながら、唸っていた。