無口な同期とイチャラブ♡オフィス
んもー柴木ちゃんのダメだし厳し過ぎぃ。
「えーじゃあ何なら優吾喜ぶのさー」
「いや、フツーに風間くんにお聞きよ」
「サプライズがいいんだけどなあ」
「あんたのサプライズは9割9分失敗するからお止めって」
すごい確率だな。打率なら宇宙的メジャーリーガーだよ。
けど柴木ちゃんの言う事も一理ある、と私は自分の計画性の無さを振り返りながら、鳥たまそぼろ丼をパクパクと口に運んだ。
初めて優吾とふたりで迎えるビッグイベント、誕生日。これに私が張り切らない訳がない。
どんなパーティーやプレゼントにも対応出来るように、先月は節約してお金も貯めたし、お休みも連休をふたりで併せて取った。準備は万端だ。
「そんじゃあ優吾に聞いてみよっかな。ふっふっふ、どんなリクエストが来ようとも私は叶えてみせるぜよ」
得意げな笑みを浮かべる私に、柴木ちゃんは
「そうしなさい」
と頷いて、おでんのコンニャクをズイズイと差し出してきた。