無口な同期とイチャラブ♡オフィス
ボケッとしていた俺の隙をついて、柴木ちゃんがイカリングをさらってから話し出す。
「ジョージが今、日本で5本の指に入る空しい人間なのは間違いないけど。でも、クリスマスにこーやって一緒にご飯が食べられる友達がいるってのも、実はわりとハッピーだと私は思うんだよね」
いつもよりしっかりアイラインの描かれた凛々しい目元が、優しく曲線を帯びて俺を見た。
「……それはあるね。俺、今日、ひとりで飯食ってたら確実に泣いてた」
「感謝したまえ」
「感謝します」
ケラケラッと、ふたりで湿気っぽい雰囲気を笑い飛ばす。
あー。俺ホント柴木ちゃんがいて良かったわ。なんかもしかしたら、こーいう友達ってすっごい貴重な気がして来た。
イージーな恋人よりもずっと。