無口な同期とイチャラブ♡オフィス


「私がまとめてやっておけば良かったよね。ごめんね、どうもありがとう」


ファックスをセットする優吾の横に立ちそう告げると

「ううん、嬉しかったから。こっちこそありがとう」

静かな声で、けれど口元を綻ばせながら、お礼を返された。


「?なんで?私、風間くんにお礼言われるような事したっけ?」


したっけ?優吾を喜ばせたのは嬉しいけど、心当たりがなくてキョトンとしてしまう。

すると優吾はちゃんと私の目を見ながら


「加賀さんにちゃんと良い物勧めてくれたから。ありがたいなって」


きちんとした笑顔で、私にそう言った。


……良い物……ああ、そうか。

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