桜の約束




だから、オレは変わらないし変われない。


「守は好きにどんどん変わればいいよ。
いいオトコになって、桜を離さないようにねぇ。


記憶が飛んだぐらいで、離れられるなんてまだまだなんだからねぇ」



『なっ!記憶がなければ、そりゃ桜だって…ごにょごにょ…』



うん、聞こえないよ?



「まぁとりあえず、オレは君らを見守るだけ。

ズレそうになった軌道を戻すだけ。


そういう、役目を与えられてるんだよ」



正確には自分でかせた使命?

くふふふふふ…



使命、とか嘘くさいよねぇ。



「さてと、ばいばーい」



喋りすぎた気がするから自主規制。



なーんて、ね。



オレはただ、君の幸せを願うだけだよ。



そのためなら、胡散臭い笑顔だっていくらでも作る。



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