今さら恋なんて…



龍哉はそっと微笑むと、首を傾けて、あたしの黒髪にそっと頬を寄せた。


思わずドキン、って心臓が跳ね上がる。


誰かに…こんな扱いされるの…久し振りだ。


やだ…この前ハグしたこととか…思い出しちゃう…。


「……」


だけど…


「龍哉」


「はい?」


「フロントの女の子…龍哉のこと好きなんだよね?」


「……」


さっき、あたしを見る時のあの子の目…。


…完全に上から目線で…“あんなオバサンに負けない”って目、してた…。


怖かった、なぁ…。


ケンカ売られる意味分からないし…。


「…誰か…って、鷹岡しか居ませんね。鷹岡に余計なこと吹き込まれました?」

龍哉は、ふぅ、とため息混じりにそう呟く。



< 378 / 479 >

この作品をシェア

pagetop