今さら恋なんて…
龍哉はそっと微笑むと、首を傾けて、あたしの黒髪にそっと頬を寄せた。
思わずドキン、って心臓が跳ね上がる。
誰かに…こんな扱いされるの…久し振りだ。
やだ…この前ハグしたこととか…思い出しちゃう…。
「……」
だけど…
「龍哉」
「はい?」
「フロントの女の子…龍哉のこと好きなんだよね?」
「……」
さっき、あたしを見る時のあの子の目…。
…完全に上から目線で…“あんなオバサンに負けない”って目、してた…。
怖かった、なぁ…。
ケンカ売られる意味分からないし…。
「…誰か…って、鷹岡しか居ませんね。鷹岡に余計なこと吹き込まれました?」
龍哉は、ふぅ、とため息混じりにそう呟く。