今さら恋なんて…
「すみません…。切り替えが…イマイチうまく出来ないんです…」
「……」
そんな風には全然見えない龍哉。
やっぱり完璧な人間なんて…居ないんだよね…。
「龍哉」
「はい?」
「龍哉に任せる。…大丈夫になったら…タメ口で話してくれればいいよ」
「ありがとうございます」
「ん」
頷いたあたしを、ゆっくり龍哉は抱きしめてくれた。
お風呂上がりだからなのか…その体は熱いくらいで…余計にあたしをドキドキさせる…。
白いTシャツに包まれた背中を抱きしめると、心臓の音が大きく聞こえた。
「……小さい。ヒールの威力は絶大ですね」
抱きしめた感覚が違うのか、龍哉はくすくすと笑いながら言った。
「……うるさいなぁ…。悪かったわね、小さくて」