今さら恋なんて…



「いらっしゃいませ」

カフェの入り口に立っていたウェイターの彼は、あたしを見つけるなり柔らかい笑顔で微笑んだ。


「こんにちは。また来ちゃった」

あたしは思わずひらひらと彼に手を振った。


「またお会い出来て光栄です」

ウェイターの袴田さんはそう言って微笑んだ。


「またぁ…そんなこと思ってないわよね?」


「いえいえ。またお越しいただいて、とても嬉しいですよ?」


「……」


まぁ、そう言われたら悪い気はしない。


「今日もお待ち合わせですか?」


「ええ。相手は後からやってくるけど」


「今日も…お客様はお相手の方からプロポーズされるんでしょうか…?」

袴田さんはあたしを席に案内しながら、そう訊いた。




< 50 / 479 >

この作品をシェア

pagetop