今さら恋なんて…
「いらっしゃいませ」
カフェの入り口に立っていたウェイターの彼は、あたしを見つけるなり柔らかい笑顔で微笑んだ。
「こんにちは。また来ちゃった」
あたしは思わずひらひらと彼に手を振った。
「またお会い出来て光栄です」
ウェイターの袴田さんはそう言って微笑んだ。
「またぁ…そんなこと思ってないわよね?」
「いえいえ。またお越しいただいて、とても嬉しいですよ?」
「……」
まぁ、そう言われたら悪い気はしない。
「今日もお待ち合わせですか?」
「ええ。相手は後からやってくるけど」
「今日も…お客様はお相手の方からプロポーズされるんでしょうか…?」
袴田さんはあたしを席に案内しながら、そう訊いた。