クールな彼と放課後の恋
しかも…

ちゃっかり腕組んでるし…

それに、稲瀬の腕に自分の胸の胸をすり付けてる気がするのは…気のせい?




「プリ撮ろうよ~♪」

「は?嫌だよ」

「二人じゃないよ~?みんなで~」


この二人見ていなくない…

だって、付き合ってたんだもんね…


ってことは…

キスだってしたことあるだろうし、それに…それ以上だって…





「…」


私はそっと二人から離れ、背を向けた。





「陽葵ちゃん」

「…香穂ちゃんっ」


すると香穂ちゃんが、心配そうに私に声をかけてきた。

私は半泣き状態で、香穂ちゃんに擦り寄る。




「大丈夫?」

「…なんとか。思わぬ元カノ登場で、もうびっくり…」


この数分で、めちゃくちゃ体力消耗したよ…




「あのね…さっき永井くんから、稲瀬くんの元カノのこと聞いたんだけど…」

「えっっ」


元カノのこと!?



「なになになに?永井なんだって!?」




私は香穂ちゃんから、稲瀬の中学の頃の女からのモテっぷりのことや、

元カノの愛美ちゃんのことを聞いた。






………



「…そうなんだ・・じゃあ稲瀬から、愛美ちゃんを振ったのかな…」

「多分ね。だから愛美ちゃんは、まだ稲瀬くんに未練があるのかも…」

「そうだよね…」


愛美ちゃんと付き合ってたのって、一瞬だったんだね…

しかも、稲瀬って女嫌いだったのか!






「でも大丈夫だよ!愛美ちゃんに未練があったとしても、稲瀬くんには全くその気ないから!」


私を気遣ってくれる香穂ちゃんに、笑顔を返す。
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