クールな彼と放課後の恋
「…んー……オムライス?とか」


オムライスか~土定番だね(笑)

でも、作れるようになったら便利だし、いいかもね。




「でも俺、料理のセンスない。お袋の血ひいてるだけある…」

「練習すれば大丈夫だよ(汗)」


お母さん、そんなに苦手なのか…



そんな会話をしながら、稲瀬と私は学校へ向かった。





「また雑草生えてるし…」


裏庭に着き花壇を見ると、この前抜いたばかりなのに、もう雑草が生えていた。


花壇の手入れって大変なんだな…

この委員会になって、つくづく感じるよ。


カバンを置き、物置を開け軍手を取る私。




「藤川」

「今日は私が草むしりやるから、稲瀬が水やりしてよ」

「藤川…」

「何?」


片方の手に軍手をはめていると、稲瀬が私の目の前に立ち、名前を呼んだ。

手元を見ていた視線を、ゆっくりと稲瀬に移すと…







稲瀬は、私を真顔で見下ろしていた。


な、なに…



稲瀬に見つめられ、急に緊張してしまう。



そ…



えっ……



どうしたらいいのかわからずにいると、稲瀬は私の頬を両手でつかんで、くいっと上に持ち上げた。




「いいい、稲瀬!?」

「・・・・・」


なにこの体制…

まるで、これからキスするみたい…





「…目閉じて」

「はぁ!?」

「早く…」

「っ~~~」


言われた通り、目閉じちゃった!!!





ペタッ




ぺた?







ペタペタ。



あれ?
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