悪魔な秘密の巫女男子
王は、「ぶはっ。おにぎりか。」
と楽しそうに笑った。
「あの、王?」
「あぁ、悪い悪い。
とりあえず、朝日の中の『靄』とか蓄積された『魔力』とか
排出しような。」
「は、排出って・・・。」
また、口からか??
思わず、口を隠す。
「ははは。ご期待に応えられず、
申し訳ないが、
一応、これでも『王』なんでな。
いろんな『術』を知ってる。
皆が忘れかけている古代の術もな?」
王が左手を横切らすと
あたりが一瞬にして 水に満たされた。
「!!うわぁ!!」
おぼれ・・・・なんだ、コレ。
「水じゃ、ない?」
室内が
水で満たされるが 全然苦しくないし、
むしろ ぷかり と浮いて、
心地よい。
王は、ふと笑って何やら唱えた。
「気を楽に。ほら、出てきた。
君にとって、不要なものが。」
「うわっ。なんだ、コレ。」
体中から、
もやーーっと 黒い何かが出てくる。
それが、さっき吸い込んだ『靄』だと気が付くまで数秒。