隣のチャラ男くん
おまけ
【おまけ】
「慎吾、ホント無駄にレパートリーあるよね」
目の前に出てきた物体を前に、真白は思わず呟いた。
ほうじ茶ラテとか。あたし、カフェでも頼んだことない。
「おまえ、俺がなんで料理上手くなったと思ってんの?」
「……好きだからじゃないの?」
「ちっちゃいしろとかなちゃんが、お腹すいたお腹すいたって俺に駄々こねてたからじゃん」
さも呆れたという顔で言われて、真白は口に含んだばかりだった未知の飲料を吹いた。
あぁもうやってらんないとぶちぶちこぼし続けている慎吾を後目に、そういえばと真白は思い返してみた。
真白の家も慎吾の家も共働きだったこともあり、物心ついたときには真白は慎吾と児童館で遊んだり、慎吾の家に入り浸ったりして過ごしていた。
そんな懐かしい光景とともに、自分と自分たちより2つ下の妹が、我儘放題だった記憶も微かに蘇ってきた。