愛されオーラに包まれて
調査委員会の話を遥香にしたら、彼女は心配しつつも、

『泰河なら、大丈夫、ファイト』

と、金澤の真似しながら応援してくれた。

翌日の調査委員会。
役員会議室。

俺みたいなヒラ社員が普段来ることは全くない場所。
それだけでも身が引き締まる思いだ。

会議そのものは、結局広告局は局長と広告二部長しか出てこないし、先日のお詫びの時とほとんど内容が変わらなかった。

調査委員会が終わって営業局のフロアに戻ると、遥香が心配そうにこちらを見ていた。

調査委員会が全て終わったら、遥香と一緒にどこかに出掛けたいな。

そんなことを考えた。

余裕があるのだろうか。

ところが、2回目の調査委員会で、驚く事実が判明する。

1回目と同じく役員会議室で行われた2回目の調査委員会。

そこには、広告局長、広告二部長と一緒に入ってきたのは、越後朱里だった。

広告局長の説明によれば、【きらきら】の表4のデータを印刷会社に提出したのが越後。

まだ未熟なためクライアント営業を任せてもらえず、内勤的な仕事として【きらきら】の広告進行を任された。
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