愛されオーラに包まれて
◎桐生家と私~side HARUKA~
私の実家で一泊した翌日の2日。

私達は再び東京へ戻ってきた。
向かうは、泰河の実家。

"大丈夫"と、泰河は言うけど、やっぱり緊張はするよね。

だから、目的地に近付くにつれて無口になってく私。
それを感じた泰河。

『うちは大丈夫。遥香はウェルカムだよ』

泰河はそう言うと、家族構成を教えてくれた。
今日は勢ぞろいしているだろうから、と。

兄、泰河、妹、弟、妹の5人きょうだいの2番目。

それに、理髪店を営む両親。
両親とも理容師。

3歳上のお兄さんはブライダル関係の仕事をしていて、1年のほとんどはハワイにいる。
泰河と年子の上の妹さんは高校卒業してすぐに結婚し、すでに2人の子持ち。

旦那さんは上の妹さんより10歳上の、やはり理容師。
泰河と年子と言うことは、え、私と同い年?

それで2人の子持ちか・・・すごい。

『つまり俺はハタチ手前にして、すでに"オジサン"になっていたわけ』

泰河は苦笑いする。
あとは、高校生の弟さんと、中学生の下の妹さん。

『遥香の実家と違って、甥っ子姪っ子もいるし、そうじゃなくてもきょうだいが多いから、うるさいよ。だから、1人増えても変わらないの』

そう言って赤信号の間に私を見て微笑んでくれた泰河。
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