桜ノ君
また歩き出した後ろ姿をジッと見て気づく、今まであまり見たことがなかった。

いつも隣を歩いてくれてたから、後ろ姿なんて知らんかった。

ほんまは歩くん、速かったんやね。

ずっと合わせてくれてた、
そんなことさえ気付いてへんかってん、あたし。

怒っても、
最後には待ってくれるって思い上がっててん。

ごめんな
ごめん。

今度は素直に言うから
やから振り向いて?

アホやなぁ、
置いて行ったりせぇへんで。

って

いつもみたいに、呆れながら笑いかけて?


追いかけるから
今から追い付くから。



fin
< 3 / 3 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:2

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

3を3かい、2を2かい。
紫帆/著

総文字数/2,970

恋愛(その他)16ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
最後まで言えなかった。 最後まで伝えられなかった。 気付くのはいつも、 失恋が決定してから。 ねぇ、せめて 文字を送れたら違ってたのかな? 光るディスプレイ、 かじかむ指先。 3を3かい、 2を2かい。 押して変換… "好き"
哀恋 アイレン
紫帆/著

総文字数/2,969

恋愛(その他)16ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
哀しい恋愛短編シリーズ、 始めます。 ―――――― 本当なんて分からない。 居場所を求めて、 温もりに怯えて、 それでも独りは無理で。 好きです、 哀しいくらいに 泣きたいくらいに 好きです。 1、亜慰―アイ/完結 2、悪口―ワルクチ/完結
徒然唄
紫帆/著

総文字数/6,705

その他41ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
1ページずつに詩を載せていくつもりです。 小説ではないのであしからず(笑) 頭の中で思い思いに広げてみて下さい、想像してみて下さい。 少しでも誰かの 心に残れば幸いです。 感想、また、この詩で小説を書いて下さる方募集しています。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop