不器用男子の告白の仕方。





「小学生かよおまえはー」




今日も思う存分長澤をからかい、満足して自分の席に着いた俺に、呆れた視線を投げかけてくる室谷。




室谷とは中学から一緒で、まぁまぁ仲も良い。


ちなみに柔道部と家庭科部兼任という今流行りの(?)ギャップ男子。




そんな室谷が言う。




「気づいてねーなら教えてやる」



「…なんだよ」



「言っとくけどな、おまえが大好きな長澤にいくら無駄絡みしたって、全然好かれてねーからな?」



その言葉に、頭を鈍器で殴られたかのような衝撃を受ける俺。




わ、わかってたことだけど、さぁ…こう、改めて言われると…




「むしろ、どんどん嫌われてるからな!?」





…けっこう、くるな……





「いいか?もう一度言うぞ。


お前が大好きな長澤にブー子と一回言うごとに、お前はどんどん大好きな長澤に嫌われ…」



「あーもううるせぇ!分かってるから黙れ!」




そんで“大好き”を必要以上に連呼すんな!!!





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