ストーンメルテッド ~失われた力~
遺跡から北の通路を確認したところ、やはり行き止まりになっていた。

「一体、どうなってる......」

「............エンデュ」

聞きなれた声だった。振り向くとそこにはイヴがいた。

「こんな遅くに帰っていないとは、心配になってな。汝を迎えに来た。しかし、ここにいたとは」

「すまなかった、イヴ。............ただ、気がかりな事があった。封鎖されているこの通路をナキアは何らかの手で通り抜けたらしい......」

「不気味だ。......とても不気味だ。そもそも、ヴァイス帝国へ何しに行ったと言うのだ」

「......俺にもわからない」



エンデュとイヴは自宅へ向かった。
空の煌びやかに輝く月に辺りは照らしだされていた。

「満月か。美しいな」

イヴは呟いた。
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