ストーンメルテッド ~失われた力~
そこは秋に姿を変えた草原......。

夕焼けがより、この秋を美しく映えてくれる。そして、微かに風が吹く。

「帰る前に、どうしてもここを見せたかった。いい場所だろう?」

「あぁ、そうだね」

そう言って、隼人は草原の上に座った。

「悩みがある時はここで吐き出すのが一番だ」

「そうだね、最高だよ」

「キュルキュルキュル......」

すると、鳥の鳴き声が聞こえて来る。
見るとそれはあの時のフェニックスだった。カゲンを見つけるなり、炎に包んだ翼を広げ、こちらへ向かってくると近くの木の上に止まった。

「うわっ」

隼人は驚きを隠すことはできず、口を大きく開けた。

「お前、また来たのか」

フェニックスは、木の上から秋のそよ風に涼んでいる様にも見える。

「す、凄いの飼ってるんだねカゲンって」

「勝手について来るんだよ。......変なのに憑かれたよ、まったく」

「ははっ」

隼人は、つい可笑しくなって腹を抱えながら笑った。

「............カゲン。........................カゲン!」

「ん?」

振り向くと、エンデュとジュノの姿があった。そして、こちらへたどり着くなり言い出した。

「隼人を............帰そう」

ジュノは、隼人に話し掛ける。

「プリュイへ行きましょう。ご両親も心配するわよ。それに、それに......規則に反する事なの。カゲンを本当に友達と思っているのなら、直ぐに帰りましょう。......それが、一番いいことなの」

「う、うん。分かった」

「プリュイはこっちよ」

そう言って、ジュノは隼人を引き連れてプリュイへと向かって行った。

「カゲン、気持ちは分かる。だが、人間と神との間にはやはり、難しいものがいつくかあるんだ。神は人間の魂の質とは桁違いだ。それに、我々の存在と世界を完全に暴いてはなら無い。それが、この世界のしきたりだ。......だから、あまり人間がこの世界に深く関わる事は良くない。......分かるだろう?」

「分かってるよ。......分かってる」

「ならいい......」

そうして二人は、プリュイへ向かって歩き出した。

「ところで、何時からペットを飼いだした」

「キュルキュルキュル」

フェニックスはカゲンの背後を飛び、付いて来る。

「勝手について来るんだよ」

「......ふっ、珍しいな。その不死鳥はアルの飼い慣らしているペットだ。左足に住所が書かれてある。普通なら、ご主人様にしか懐かないものだが......」

そう、こう、している内に二人はプリュイへ着いた。
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