夫婦橋〜鈴RINと響いたその瞬間TOKIに
*第5章*洋介
洋介とは高校2年の夏、
水泳部の地区大会で
声をかけられたのが
始まりだった。
市内、地区で優勝する程
背泳で実力のある選手として
注目を浴びていた。
名門進学校のS高校、
長身で憂いを含んだような瞳と
美しい顔でも
日高洋介は注目されてた。
「月岡さん、
君の平泳ぎは姿勢に
問題があるね。」
大会後いきなり
声をかけられた。
私は驚いて振り返った。
先輩達は
「日高くん!
今日も素晴らしい
タイムだったわ。」
そうはしゃいでいた。
K女子高校だった私は
まさかS高生に
声をかけられるとは
思っていなかった。