星が瞬く夜に。




お姉ちゃんのお葬式には、医者のおじいさんと私だけ。

いつもお姉ちゃんに頼っていた女子も、お姉ちゃんが好きだった男子たちも、誰も来なかった。


2人だけの、哀しいお葬式だった。




おじいさんはその後、1人の私を引き取りたいと言いだした。

おじいさんは優しく、お姉ちゃんのことも考えてくれていたから、私もそれを承諾した。



しかし後日、おじいさんは逮捕された。

おじいさん、事故や病気で入院している患者を、今まで多く見殺しにしてきたんだって。

助かるような人でも、その時目を開けていないと、死んだと判断していた。

おじいさんによって見殺しにされた患者の遺族たちが、警察に言い、おじいさんの罪が発覚したらしい。




私はそれを聞いて、おじいさんを信じなくなった。

もしかしたら、お姉ちゃんも助かったかもしれないのに。

おじいさんがいたから、死んだのかも。




私は現在、独り暮らしだ。

両親が毎月仕送りをしてくれているので、それで生活している。

本当はお金より、お葬式に来てほしかったのに。




お姉ちゃん、元気ですか?

お姉ちゃんが死んでから私、生きている感じしないよ。




お姉ちゃんのところ、行きたいよ・・・。

どうして・・・。





私を連れて行ってくれなかったの?






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