妹から彼女へ…。

そして、いつもと同じ朝、真実は会社に行く支度をしていた。一通りの用意を済ませてマンションを出た。

すると…。

『よっ！真実。朝から眠そうな顔してんなあ（笑）』

ドキッ！

この声は…。

一瞬誰かと思い振り返ってみると真実の大好きな雄也だった。

最近雄也も真実もお互い忙しくて朝はあまり会わなかったけど今日は偶然。

『雄也！お、おはよう。そんなに眠そうな顔してる？』

『ああ、かなりな（笑）目の下クマ出来てるし（笑）』

『ひどいよっ！昨日ちゃんと寝たもん！』
膨れっ面の真実を雄也は、クスッと笑いながら。

『はいはい、ほら、行くぞ。会社遅れるぞ！』

真実の頭を優しくぐりぐり撫で先に歩いた雄也。

そんな彼の手の感触が真実の心をドキドキさせていた。

駄目だよ。あたし…

そんなに優しくされると期待しちゃうよ。「気になる存在」どころか余計に好きになっちゃう。

どうしよう…。