godlh
夢中
「前の学校は、どんな感じだったの?」
愛内さんは、少し眼を輝かせながら、あいつにそう聞いた。そんな愛内さんの問い掛けに、あいつは、男には決して見せない笑顔で答えた。
「この学校とそんなに変わらないと思うよ。かわいい女の子が、こんなにたくさんいる以外わね。」
そんな言葉を、あいつを取り囲んでいる女子達に対して、視線を投げ掛けながら言ってのけた。もう、女子達はそれだけで、あいつに夢中になっていた。

チャイムが鳴った。次の授業が始まる。まるで花が開くように、あいつを取り囲んでいた女子達は、それぞれの席に着いた。
その時だった。あいつが、愛内さんに耳打ちした。瞬間、彼女の顔がみるみる赤くなっていった。

僕はその姿を見届けてから、自分のクラスに戻った。
< 12 / 206 >

この作品をシェア

pagetop