godlh
力の定着
銀のナイフは、黒とも、茶色とも言えない、なんとも気分の悪くなる色に染まっていた。
「うぇ。」
今の僕の心境を表すのに、こんなに適切な言葉はなかった。
何度も、何度も洗った手は、まだうっすらと気分の悪くなる色が残っていた。臭いも、まだ取れない。あまりの臭さに、ズボンでごしごし拭いてみたが無駄だった。逆に、ズボンにあの色と臭いが着いてしまった・・・。
―――あぁ・・・。
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