あの子になりたい





そんなある日。





「あのー...莉緒先輩ですよね?ちょっといいですか?」





今にも消えそうな小さい声で私を呼んだのは拓馬の彼女だった。





放課後、掃除当番でじゃんけんに負けた私はゴミ捨てをさせられた。





その上なぜか一番会いたくない人に声をかけられて今日はついてないな。





まぁとりあえずついて行ってみよう。





やっぱりかわいいよね。





えーっと...さやちゃんだっけ。





小柄で細くて色白でさ。





私が持ってないもの持ってる感じ。





私が一番欲しいものも。




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