ヒマワリ君の甘い嘘
最悪…
「ゴメン、字汚いから見にくいよね…」
私が小さい声で話しかけると、日向くんは一瞬驚いた表情を見せてから、ワークに視線を落とした。
「いや、平気」
日向くんが平気でも私は平気じゃない!
「そっ、か。………ごめん」
「なんで謝んの?」
顔を上げると交わる視線。
日向くんの真っ黒な瞳。
日向くんは不思議そうに私を見た。
「え、あ、その…なんとなく…」
「ふーん」
え......!
何その反応!!
日向くんは手を休めることなくスラスラとノートを取る。
私も遅れを取らないように必死にノートを取った。
日向くんの目、真っ黒で吸い込まれそうだった。
何を考えているのか読めない目をしてた。
なんだか少し怖い。