・約束・2
「春夏・・・こんな大胆だった?」

予想外の行動を取られ、オレの方が動揺している。



「雅・・・也」

「・・・ん?・・・」


「キスマーク、つけて・・・」


「え?・・・何で?」


「ホントは雅也につけたいケド、仕事あるし・・・
だから・・・私に・・・して・・・」


「プッ・・・なにそれ・・・」

春夏から、そんなお願いしてくるなんて、余程の事だ。
きっと何かあるんだろう・・・


言われた通り、胸元に唇を這わせ『チュッ』と鳴り
唇を離すと、その部分だけが赤く白い肌に浮かび上がる。


「これでイイの?」

「・・・うん・・・」

春夏は少し恥ずかしそうに、ぎゅっと抱きついてきた。
腕の中にすっぽりと収まってしまうほどの華奢な身体。
きつく抱きしめたら壊れてしましそうだ・・・


「・・・していいよ」

「え?」


「同じように、好きなトコに・・・」

春夏が望む事を・・・こんな事でいいなら
叶えさせてやりたかった。



< 110 / 180 >

この作品をシェア

pagetop