・約束・2
「でも・・・ドラマの収録が・・・」

春夏はオレの仕事を気にして躊躇している。


「今の役は服脱ぐような役じゃないから、ベッドシーンもないし。
気にしなくていいよ」


「ホント・・・に?」

「うん。ホントに」

パァーッと明るい表情になった春夏は、
オレの身体に次々と初めてのキスマークをつけはじめた。

『チュッ』『チュッ』・・・


「・・・ちょっ・・・春夏、いくらイイって言ったからって
つけ過ぎじゃない?」

オレのツッコミに「そんなことないよ」と言いたげな顔をして
身体から顔を離した春夏はビックリしていた。


「あっ・・・ホント・・・やり過ぎた・・・」


・・・無意識でしてたのか・・・

「オマエ~~~」


「だって、何だか嬉しくて・・・つい・・・」

照れ笑いを浮かべる春夏は可愛かった。


「春夏、時間大丈夫?」

「アッ・・・やばっ・・・」



クローゼットから新しいシャツを取り出し、身に纏う。
着替える春夏を部屋に残し、オレは子供部屋を覗きに行った。




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