危険なアイツと結婚生活
俺はコーヒーを持って、応接室に向かった。
応接室の扉は少しだけ開いていて。
何やら騒がしい声が聞こえる。
「だめだよぉ!
秋には双子が生まれるんだよ?」
戸崎さんの悲鳴のような声。
何言ってんだろ、戸崎さん。
俺はドアの隙間から中を覗いた。
艶さんは相変わらずどっかりソファーに座っていて。
戸崎さんが立ち上がって身を乗り出している。
そんな戸崎さんを艶さんがニヤニヤして見ていた。
「産むのはお前じゃねぇだろ」
「でも、俺、お世話しなきゃ!
イクメンだよ、今の時代!」
戸崎さんはわけのわからないことを言っていたが。
だけど、この馴れ馴れしい雰囲気……
戸崎さん、艶さんと他人だなんて嘘なんだ。
親しい知り合いなんだ。
まさか……
ドクンと心臓が鳴る。