危険なアイツと結婚生活




そんなことを小野先生と話していると、



コンコン、



ノックの音がした。






蒼かな?

でも今は平日の昼間だし。

誰だろう。






そう思いつつ扉のほうを見ると、




「優弥さん?」




意外な人物が立っていた。







遠くからでも目立つほどの金髪。

革ジャンに、白色のタイトなパンツ。

相変わらず派手で個性的な服装だ。

そんな優弥さんは、




「蒼から聞いている。

唯ちゃん、大丈夫か?」




ベッドサイドに歩み寄り、綺麗な花束を花瓶に活けてくれる。

突然の訪問に、




「あ……ありがとうございます」




お礼を言うのが精一杯だった。




蒼もいないのに、どうして優弥さんが来たのだろう。

慎吾や賢一がシャレのように来ることはたびたびあっても、優弥さんが来ることなんてなかったのに。

疑問が疑問を呼んで。

ついに、




「どうしたんですか?」




あたしは聞いていた。






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