危険なアイツと結婚生活
ー蒼sideー
「戸崎さん、俺の友達が三股してたんです」
中山が俺に言い、
「それはいけないねぇ~」
俺は返事を返す。
だが、この軽い返しがいけなかったらしく、中山はいつものように怒りだした。
「あなたはいいですね!
いつでもやり放題なんでしょ?」
「え?」
目が点になる。
何その話。
「後腐れない女が好きってFの碧が……」
「俺、仙人なんだよ」
中山が何やら訳の分からないことを言い出しそうだったので、慌ててそう告げる。
「俺、一年以上もそういったことないよ」
「戸崎さん……
あなたって、時々可哀想です」
中山はそう言ったけど、俺はこれでいいんだ。
唯ちゃんは妊娠出産育児で疲れていて。
だから、俺が欲望のまま手を出してはいけないと思っている。
俺だって成長してるんだよ。
また、落ち着いた時……
いつか……