危険なアイツと結婚生活





「てめぇら、イキがってるガキにしか見えねぇよ」



「仕方ないよ、ガキだもん」




俺が反撃すると、優弥は真っ赤になって怒る。

相変わらず気が短い人だ。

爆弾岩と名付けたい。





のんきに考えてニヤついている俺に、優弥は言った。





「このあと、バンド同士の打ち上げがある。

その打ち上げはもちろん絶対参加だ。

それで、ファンの女の子と遊べ」



「ファン?そんなのいるわけねぇじゃん」




賢一も俺と同じことを考えていたらしい。

超余裕の表情で優弥に言う。

でも、優弥は、




「どうかな」




と笑っていた。






俺は知らなかったんだ。

優弥の読みが当たっていたことを。

ライブハウスを出ると、たくさんの女の子がいて。

俺たちは黄色い悲鳴に包まれた。



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