貴方の『物語』に、私はいますか?

送り指名


マネージャーであろう
ホストが話しかけてきた。



『今ので従業員全員回したけど
気に入った子いた?』



『まちこは たけるにする!
だって 1番男前じゃん!』



『じゃあ まちこちゃんは
たけるくんね♪』



『ひまりちゃんは?』



私はやっぱり あの
無邪気な笑顔が忘れられなかった。



『じゃぁー
ひまりは はるくんで。』



『おっけー。
たけるくんと はるくんだねー!
今すぐ呼んでくるから
待っててねー。』



そういって
私たちを後にしたマネージャー。
店の裏に たけるとはるを
呼び出し 私たちが指名したとこを
伝えると マネージャーは
再び 戻ってきて。



『まちこちゃんが
たけるくんねっ♪』



『ひまりちゃんが
はるくんねっ♪』



といい たけるとはるを
連れてきた。



『やったー!
俺、送りもらったちょ!』


そうはるは
飛び上がるように
喜んだ。



『なんで?
はるって そんなに
指名少ないの?』



『俺?
少ないっちょ。』



はるは 寂しげにそう言った。



『ごめんごめん
それより はるくんどこの人?
なんか なまってるよねー?』



『俺、 九州だよ。』




九州ときいて
私はびっくり!



『なんでそんなとこから
きたの?
めっちゃ遠いやん!』



『あー
BAR開きたくて元々
大阪きたっちょ。
けど BAR開くって約束してた
人が 捕まったち。』



『そーなんだー!
BAR開いたら 私も呼んでね♪』



そんな たわいもない話を
しているうちに 楽しい時間に
終わりが来た。
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