[中]余命24時間


「はあ…」



ため息が聞こえた。


それと同時に、足音が耳に響く。

翔が、あたしのベッドから離れていく足音が。


嫌…嫌だ…。

行かないで。
そばにいて。


自分で布団にこもったくせに、わがままばっかり。


こんなあたし、自分で自分が嫌だ。


でも、嫌われたくない。


翔が大好きだから、嫌われたくないの。ただ、それだけなの。


翔があたしのすべてなの。



「待って……!」



思い切り布団を持ち上げて、体を起こす。


布団に潜っていたせいでじめじめしていた空気が、一気に爽やかな空気に入れ替わる。


ベッドから離れたところにあると思っていた翔の顔は、案の定目の前に。


「!?」

「びっくりした?」



ニイ、と笑うその笑顔は、あの頃からちっとも変わっていない。


…ていうか。



「近い…」



顔を真っ赤にするあたしなんてお構いなしに、あたしの背中に回る翔の手。



「翔…?」


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