涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。
そんな風に、思ったんだ……。
「レイの中で私はもう世界一大切な女の子やない……?」
「うん」
「もう、レイの一番にはなれんのかな……?」
「うん、ごめん」
はっきりとした言葉。
あんなに温かい雰囲気を持つレイが、こんなに冷たい雰囲気をかもし出しているだなんて。
本当に私は……嫌われたんやね……。
「ごめん、レイ。レイが望むような女の子になれんくて。重い……彼女やったね……」
それでもレイなら受け止めてくれるって、思ってた。
優しいレイだから。
私がレイに甘えすぎてたんやね……。
後悔しても、レイの心は私には戻って来ないのは、わかってる。
「…っ……」
だけど、涙が、止まんない。
「んじゃ俺行くわ」
スタスタなんのためらいもなく歩いて行くレイに胸がズタズタに引き裂かれていく。
その場に崩れるようにしゃがみこんだ。