可愛い娘には裏があった
 近づいて来た俺に対しての第一声がこれである。
 別に待っててくれなんて頼んでないんだけどな。
 あ、もしかして天羽は俺を待っててくれたのか?

「待っててくれたのか?」

「そんなはずないじゃない……と、言いたいとこだけどあんたにこれを渡すために、ね」

「っと」

 そう言うと、天羽は俺にパックジュースを投げる。
 因みにミルクティーだ。
 俺は結構好きだ。

「なんだ、これ」

「パックジュースよ」

 馬鹿にするな。
 そんなこと見れば分かるわ。
 俺が訊きたいのは。

「なんで俺にってこと」

「アリバイ作りよ」
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