晴れ、時々、運命のいたずら
「じゃあ、有紗。今までありがとう。」
「こちらこそ、ありがとう!」
校門を出てすぐ、クラスメイトと順番に別れを告げた後、1人で家と逆の方角に歩き出した。
(今から行くから…。)
昨日。
休み時間中に呼び出された。
「明日でいよいよ卒業だな。」
「うん。」
「東京、行くんだろ?」
「…。」
「明日…、学校終わったらあの場所に来てくれないか?」
「えっ?」
「嫌、か?」
「何言ってるのよ、もちろん行くよ!」
「じゃあ、待ってるから。」