晴れ、時々、運命のいたずら



昨日届いたピンク色の封筒。



(これでもう6通目だね。)



知名度も人気も上がり、Shipとしてもファンメールやファンレターも増えてきたが、穂乃花からのファンレターが愛姫にとって一番の力になっていた。


名古屋のイベントで見かけた後、さまざまな場所でイベントをしているが穂乃花が見に来た様子はない。



(中学生だもんね…。)



それだけに、名古屋で見かけた時、お礼の1つも言えなかった事に今でも後悔していた。



『Ship富山愛姫様。
先日、ラジオを聞いていると、ハリキリガール!がベスト10入りしていました。
私も思わず嬉しくなって手紙を送りたくなりました。
本当におめでとうございます。
引き続き応援しています!
頑張ってください。
宮崎穂乃花。』



(こちらこそ本当にいつもありがとう。)



続いて2枚目の便箋に目を通す。


何時の頃からか、便箋が2枚入ってくるようになり、2枚目には自分の趣味だと言うポエムが書き留められてあった。



『私の思い、広大な海を進む船の中に一緒に乗せて欲しい。』



『癒される歌声。優しい歌声。その歌声は碓氷峠を越えて私の所まで…。』



(いつも素敵なポエム…。)



「愛姫さん、着きましたよ。」



島根の車がマンションの前に止まる。



「中に入って玄関まで一緒に行きますが?」



「そこまでは大丈夫ですよ。」



穂乃花からのファンレターへの喜びをそのままに、笑顔で島根に伝えると、車を降りオートロックを解除して中に入った。


そこまで見届けると、島根は頭を下げて車に乗り込んで帰って行った。


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