晴れ、時々、運命のいたずら



『初めまして。
私は千曲市に住む、宮崎穂乃花と言います。
中学1年生です。
今日、ラジオで初めてShipを知りました。
私の彼、聞きました。
私は、愛姫さんの歌に引き込まれるように感じて、聞き入ってしまいました。
すぐに、書店に行き、雑誌で調べました。
ただただ、愛姫さんの歌が素敵だったのでどうしてもお礼を言いたくてファンレター送りました。
来月のデビュー楽しみにしています。
頑張ってください!宮崎穂乃花。』



穂乃花から始めて貰った手紙を思い出した。



(穂乃花ちゃんのお陰だね…。)



「愛姫、1人になっても、もっともっと成長しなきゃ駄目よ。分かった?」



「はい…。」



直美の激励に返事をしながら、愛姫は香織の事が気になり応接室を出ると、事務スタッフが忙しなく動いているフロアを見渡した。


香織の姿は見えない。


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