晴れ、時々、運命のいたずら



穂乃花は抜け殻のようにトボトボと家に辿り着くと、出迎えてくれた祖母の宮崎益栄(みやざきますえ)に気付かず、自室に入った。


呆然としたまま机の前に座る。


何も考える事が出来ない。


この半年間、自分の気持ちを必死に抑え込んできた。


それが正しい事だと言い聞かせてきた。


その代り、素直な思いはポエムにしてノートに書き続けた。


思い付いたまま、書き続けた。


書く事によって自分の気持ちを誤魔化してきた。


もう、ノートはびっしりと思い付いたポエムで埋まっている。


そんな抑え込んでいた思いが間もなく終わる事になる。



(本当にこれでいいのだろうか…。)



答えが思い浮かばない。



(もし私が素直になったら…。)



傷付く人が現れる。


そう思ってしまう。



(あと1週間で会えなくなる…。)



ふと立ち上がり、ラジオの電源を入れた。


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