不器用なシンデレラ
26、もっともっと素直に ー 長谷部彩side
 女の子すべてをお菓子に例える男。

 それが、本田要。

「美樹ちゃんはチョコムース、紗季ちゃんはイチゴショート、優子先輩はマシュマロ。女の子はみんな可愛い」

 但し、例外もある。

 それが、私。

 奴に言わせると私はご飯らしい。

「 ご飯・・てお菓子じゃないわよ」

 高校の時の奴の言葉だけど。

 そう、奴にとって私は女じゃない。
 
 確かに、私は周囲の女の子と比べると可愛気がない。

 身長は170あるし、普段着は全てパンツ系。

 スカートは制服だけだった。

 勉強もあまりやらなくても学年で5位以内にはいつも入っていたし、運動神経も割と良くて球技でも普通の男子には負けない。
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