不器用なシンデレラ
 女子大卒であまり男性に免疫がない私には、男の人がこんなに怖いだなんて思わなかった。

 このままだと本当に脱がされる。

 震えながら立ち上がろうとするが、肝心な時に腰が立たない。

 腕だけで後ずさりする。

「元気があるのはいいが、これ以上抵抗するなら、君の会社との契約は破棄するがいいのかな?」

 部長さんの言葉に頭が真っ白になる。

 でも、私が部長さんの言いなりになっても、本田さんや理人くんは喜ばないはずだ。

 こんなの間違ってる。

 間違ってるのに・・・自力で逃げられない自分が悔しい。

 理人くんは今アメリカだ。

 呼んでも来ない。

 誰でも良いから助けて。

「お願い止めて」 

 私は必死で懇願する。

 いつの間にか目から涙が出ていた。
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