おててがくりーむぱん2


孝志が光恵に優しくキスをする。


ほんとに、とろけるようなキス。


孝志の指が光恵の髪を優しく梳き、頬から首の後ろへと手の甲を滑らす。
その感触に思わず光恵は身体を震わせた。


「光恵は俺のもの」
「うん……あ、光恵って呼んだ」
「でも、照れる」
「うん、そうだね」


首筋に唇が当たると、頭がぼーっとしてくる。
孝志の呼気が耳の後ろにあたって、光恵は「あ」と声がでた。


「誰にも触らせたくない。俺のものだって、みんなに言って回りたい」
「……でも、できないでしょ」
「したい」


そこで光恵ははっと我に返った。
「駄目でしょ! 今日、もう一人にばれちゃった」


孝志がしゅんとなる。
「だってあいつが、ミツのぷちおっぱいを触ろうとしてたから」


「は? してないってば。っていうか、ぷちおっぱいって何よ!!!」
光恵は孝志のほっぺたを、きゅーっとつねった。


「ぷちだよ。おっきくはない」
「そんなことないもん」
「えー、じゃ、今からチェックしまーす」


孝志が勢い良く光恵をソファに押し倒した。


「もうっ」
「今は怒ってるけど、そのうち『もっと』っていうんだ」
「ばかばかばか」
「かわいいなあ、好き」
「……あっ、もう」


孝志の手際はすばらしく、あっという間に光恵は孝志のものとなる。


この幸せを手放せない。
だから、結婚するの。
わたしの選択は間違ってないわ。


光恵は孝志の腕の中まどろみながら、そう自分に言い聞かせた。

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