私のパートナー


なんで間違えてしまったんだろう…

確認すればよかった…。


突然、一哉さんはジャケットを羽織ってどこかに出かけようと用意をしている。


「ど、どこへ?」


「出かけてくる。」


「な、なら私もっ」

「来んな。お前が来ても迷惑。」


…。
その言葉に私は立ち尽くすしかなかった。



どうしよう…?!
こんな大きな失敗しちゃったなんて…。


とりあえず…私に出来ることをやらなきゃ。

一哉さんのガッカリした声…


初めて聞いた…。


急いでマカロンを注文した業者さんに電話をかける。



『はい、こちらスイーツカルテットです。』


「あ、こちら亀沢製薬の秘書の水上と申します。」


『いつもお世話になっております。ご用件は?』


「あっ…あの…先日注文させていただいたマカロンなんですけども…」


『はい、お届けいたしましたよ。何か不具合でもございましたでしょうか?』


「い、いえ!あのですね…あと500個を明日までにお願い出来ないでしょうか?」


ダメもとで聞いてみる。


『500個…ですか…。それは…さすがに…難しいです。』


「…そうですか…。」


『注文の方で手違いでもあったんですか?』


「あっ…私のミス…です…。」

『…お力になれなくて…申し訳ありません。』


「いぇ…こちらこそ申し訳ありません。」


電話を切る。



はぁ……。



もう一度自分の入力したパソコンのデータを眺めてみる。


何度みても入力されているのは
1,000セット の文字。


最終入力日は
2日前の午後2時…。





午後…?2時??



あれっ?

確か…あれを入力したのは午前中だったはず…。



私午後には一哉さんと挨拶まわり行ってなかったっけ…?



どーゆーこと?




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