流星×零姫―黒龍の寵愛姫―






「それに寵愛姫はね、

大切にされる姫って意味なんだよ。」




「紗綾ちゃんは黒龍の寵愛姫だよ。」




日向はそう言ってくれる。


私はコクッとだけ、頷いた。


声を出したら、嬉しくて泣きそうになる。




「着替えておいで。」




日向は私が泣きそうになってるのを察して、ハンカチを渡してくれた。


私は、それを受け取って女子更衣室に入った。


中に入ると、涙がこぼれ落ちる。



・・・・っ、嬉しい。



大切にされる姫・・・姫って言葉は嫌いだけど、寵愛姫って言葉は好きになった。



こんな私でも、大切って言ってくれてありがとう。



私は、涙を拭いて特攻服に着替えた。






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