流星×零姫―黒龍の寵愛姫―
「私は、大丈夫です。
お母さんは、ケガは?」
お母さんの手がぶるぶると震える。
私は、ギュッと強く握った。
「だっ、いじょうぶよ。」
お母さんも話すのが精一杯の様子。
「ごめんなさい、我が儘で。」
私はそう言う。
母は、寂しそうに、切なそうな表情で、首を横に振った。
「言っていいんですよ。
最低の我儘な傲慢な娘だって、言って。」
前に言ったように、言っていいのに。
そっちの方が、幸せを望まないように我慢できるようになるから。