先生が好き
教室に入ると数学の問題集を配られた。
「先生…これ多すぎっすよ!さすがに!!」
1人の男子が文句をいい始めた。
「いい勉強になんぞ!」
「マジかよォ~」
男子は文句を言いながらもやり始めた。
あぁ~わかんないよ!
しばらくすると…、ペンも進まず…ボーッと空を見ていた。
バシッ!!
「イッタァ~…」
「神崎!お前…全然進んでないじゃないか…」
「だって…わからないし…」
すると先生はイスを隣からもって来て、あたしの前に座り教えてくれた。
少し話したり、普通に。
先生は少しあたしを見て…
「お前…変わってないな。笑って幸せそうで…よかった。」
って…。
その瞬間…あたしの中が少しずつ…先生との思い出に染まり始めた。
あたしはまだ気付かなかった。